安全に配慮した飛行
無人航空機の飛行にあたっては、法令等に基づく基準や要件に適合させるのは当然だが、様々な要素により、飛行中、操縦が困難になること、又は予期せぬ機体故障等が発生する場合があることから、運航者は運航上の「リスク」を管理することが安全確保上非常に重要である。
すなわち、運航者は行おうとする運航の形態に応じ、事故等につながりかねない危険性のある要素(ハザード)を具体的に可能な限り多く特定し、それによって生じる「リスク」を評価したうえで、「リスク」の発生確率を低減させたり、「リスク」の結果となる被害を軽減したりする措置を講じることで、「リスク」を許容可能な程度まで低減する必要がある。
このようなリスク管理の考え方は、特にカテゴリーⅢ飛行において重要となるが、その他の飛行においても十分に理解したうえで、安全に配慮した計画や飛行を行うことが求められる。
(1) 安全確保のための基礎
1) 安全マージン
飛行を行う際は、原則として飛行空域に安全マージンを加えた範囲で実施する。
⚫ 飛行経路を考慮し、周辺及び上方に障害物がない水平な場所を離着陸場所と設定する。
⚫ 緊急時などに一時的な着陸が可能なスペースを、前もって確認・確保しておく。
⚫ 飛行領域に危険半径(高度と同じ数値又は 30mのいずれか長い方)を加えた範囲を、立入管理措置を講じて無人地帯とした後に、飛行する。
2) 飛行の逸脱防止
飛行の逸脱を防止するためには、以下の事項を行うことが有効である。
⚫ ジオフェンス機能を使用することにより、飛行禁止空域を設定する。
⚫ 衝突防止機能として無人航空機に取り付けたセンサを用いて、周囲の障害物を認識・回避する。
3) 安全を確保するための運航体制
安全を確保するための運航体制として、操縦と安全管理の役割を分割させる目的で操縦者に加えて、安全管理者(運航管理者)を配置することが望ましい。


