ドローン国家資格 一等無人航空機操縦士/二等無人航空機操縦士 学科試験対策

5.4 安全な運航のための意思決定体制(CRM 等の理解) CRM (Crew Resource Management)

CRM (Crew Resource Management)

 事故等の防止のためには、操縦技量(テクニカルスキル)の向上は有効な対策だが、これだけでは人間の特性や能力の限界」(ヒューマンファクター)の観点からヒューマンエラーを完全になくすことはできない。
 これに対処するためには、全ての利用可能な人的リソース、ハードウェア及び情報を活用した「CRM(Crew Resource Management)」という概念が有効である。
 CRM の効果を最大限発揮するために「TEM(Threat and Error Management)」という手法が取り入れられている。ここで「スレット(Threat)」は「エラー(Error)」を誘発する要因であり、操縦者だけではスレットやエラーの発生状況を把握することが困難な場合があり、この場合適切な対処がとれず、無人航空機が安全マージンの低下した UAS(Undesired Aircraft State:望ましくない航空機の状態)に至り、更に事故等につながるおそれがある。TEM とは、このような状態に陥らないために、補助者や関係者との相互確認、機体や送信機の警報、飛行空域周辺状況に関する最新情報の入手など、全ての利用可能なリソースを活用し、エラーにつながりかねないスレット(気象の変化、疲労、機材不具合など)の発生状況を早期に把握・管理し、万一エラーや UAS に至ったとしても事故等に至らないように適切に対処しようとする手法である。
 TEM を効果的に実践するための能力は、状況認識、意思決定、ワークロード管理、チームワーク、コミュニケーションといった5つの CRM スキル(ノンテクニカルスキル)である。