(2)運航者がプロセスごとに行うべき点検
以下にはプロセスごとに行うべき点検項目の例を挙げているが、運航する無人航空機の特性やその運航方法によって、必要な点検などを追加で行う必要がある。
プロセス 点検項目の例
飛行前の準備
① 無人航空機の確認
・無人航空機の登録及び有効期間
・無人航空機の機体認証及び有効期間並びに使用の条件(運用限界)
・整備状況 等
② 操縦者の確認
・技能証明の等級・限定・条件及び有効期間
・操縦者の操縦能力、飛行経験、訓練状況 等
③ 飛行空域及びその周囲の状況の確認
・第三者の有無、地上又は水上の状況(住宅、学校、病院、道路、鉄道等)
・航空機や他の無人航空機の飛行状況、空域の状況(空港・ヘリポート、管制区域・航空路等)
・障害物や安全性に影響を及ぼす物件(高圧線、変電所、電波塔、無線施設等)の有無
・小型無人機等飛行禁止法の飛行禁止空域、緊急用務空域、飛行自粛空域等の該当の有無 等
④ 気象状況の確認
・最新の気象情報(天気、風向、警報、注意報等)
⑤ 航空法その他の法令等の必要な手続き
・国の飛行の許可・承認の取得
・必要な書類の携帯又は携行(技能証明書、飛行日誌、飛行の許可・承認書 等)
・航空法以外の法令等の必要な手続き 等
⑥ 立入管理措置・安全確保措置
・飛行マニュアルの作成
・第三者の立入りを管理する措置
・安全管理者や補助者等の配置・役割・訓練状況
・緊急時の措置(緊急着陸地点や安全にホバリング・旋回ができる場所の設定等) 等
⑦ 飛行計画の策定及び通報
・上記事項を踏まえ飛行計画を策定
・ドローン情報基盤システム(飛行計画通報機能)に入力し通報
飛行前の点検
① 各機器は安全に取り付けられているか(ネジ等の脱落やゆるみ等)
② 発動機やモーターに異音はないか
③ 機体(プロペラ、フレーム等)に損傷やゆがみはないか
④ 燃料の搭載量又はバッテリーの充電量は十分か
⑤ 通信系統、推進系統、電源系統及び自動制御系統は正常に作動するか
⑥ 登録記号(試験飛行届出番号及び「試験飛行中」)について機体に表示されているか
⑦ リモートID機能が正常に作動しているか(リモートID機能を有する機器を装備する場合)
(例)リモートID機能が作動していることを示すランプが点灯していることの確認
飛行中の監視
① 無人航空機の飛行状況
・無人航空機の異常の有無
・計画通りの経路・高度・速度等の維持状況
② 飛行空域及びその周囲の気象の変化
③ 飛行空域及びその周囲の状況
・航空機及び他の無人航空機の有無
・第三者の有無 等
異常事態発生時の措置
① あらかじめ設定した手順等に従った危機回避行動をとる
② 事故発生時には、直ちに無人航空機の飛行を中止し、危険を防止するための措置を取る
・負傷者がいる場合はその救護・通報
・事故等の状況に応じた警察への通報
・火災が発生している場合の消防への通報 等
③ 事故・重大インシデントの国土交通大臣への報告
飛行後の点検
① 機体にゴミ等の付着はないか
② 各機器は確実に取り付けられているか(ネジ等の脱落やゆるみ等)
③ 機体(プロペラ、フレーム等)に損傷がゆがみはないか
④ 各機器の異常な発熱はないか
運航終了後の点検
① 機体やバッテリー等を安全な状態で適切な場所に保管したか
② 飛行日誌を作成したか(飛行記録、日常点検記録及び点検整備記録) 等
(3)ガソリンエンジンで駆動する機体の注意事項
ガソリンは危険物に該当するため、乗用車等で運搬する場合には、消防法で定められた 22リットル以下の専用の容器で運搬しなければならない。エンジン駆動の場合には機体の振動が大きいため、ネジ類の緩みなどを特に注意して点検する必要がある。
(4)ペイロードを搭載あるいは物件投下時における注意事項
投下場所に補助者を配置しない場合、物件投下を行う際の高度は原則 1m 以内である必要がある。
