1) 直進、反射、屈折、回折、干渉、減衰
電波の性質の種類と特徴は以下のとおりである。電波には障害物等の後ろに回り込む回折という性質、異なる媒質にぶつかると透過、反射あるいは屈折する性質、周波数の近い電波が重なると電波干渉が発生しお互いを減衰させる性質などがある。
2.4GHz の電波は回折しにくく直進性が高いため障害物の影響を受けやすくなる。
性質の種類
:性質の特徴
直進
:電波は、進行方向に障害物が無い場合は直進する。
反射、屈折
:電波は、2つの異なる媒質間を進行するとき、反射や屈折が起こる。
常に反射の法則(入射角と反射角の大きさは等しい)が成り立つ。
回折
:電波は、周波数が低い(波長が長い)ほど、より障害物を回り込むことができるようになる。
干渉
:電波は、2 つ以上の波が重なると、強め合ったり、弱め合ったりする。
減衰
:電波は、進行距離の2乗に反比例する形で電力密度が減少する(進行距離が 2 倍になると電波の電力密度は 1/4 になる)。周波数により特性は異なるものの、電波は水中では吸収されて大きく減衰される。
2) マルチパス
送信アンテナから放射された電波が山や建物などによる反射、屈折等により複数の経路を通って伝搬される現象をマルチパスという。反射屈折した電波は、到達するまでにわずかな遅れを生じ、一時的に操縦不能になる要因の一つとなっている。マルチパスによって電波が弱くなり一時的に操縦不能になった場合は送信機をできるだけ高い位置に持ちアンテナの向きを変えて操縦の復帰を試みる。
3) フレネルゾーン
フレネルゾーンとは無線通信などで、電力損失をすることなく電波が到達するために必要とする領域のことをいう。無線通信での「見通しが良い」という表現は、フレネルゾーンがしっかり確保されている状態であることを意味する。
フレネルゾーンは、送信と受信のアンテナ間の最短距離を中心とした楕円体の空間で、この空間は無限に広がるが、電波伝搬で重要なのは第 1 フレネルゾーンと呼ばれる部分である。このフレネルゾーン内に壁や建物などの障害物があると、受信電界強度が確保されず通信エラーが起こり、障害物がない状態に比べて通信距離が短くなる。
このフレネルゾーンの半径は周波数が高く(波長が短く)又はお互いの距離が短くなればなるほど小さくなる(2.4 GHz 帯、5.7 GHz 帯の場合、2 地点が 100m 離れたケースでは 2m 以下)。地面も障害物となるため、フレネルゾーンの半径を考慮してアンテナの高さを十分に確保する必要がある。


