ドローン国家資格 一等無人航空機操縦士/二等無人航空機操縦士 学科試験対策

4. 無人航空機のシステム 4.1 無人航空機の機体の特徴(機体種類別) 回転翼航空機(マルチローター)

回転翼航空機(マルチローター)

(1) 機体の特徴

 回転翼航空機(マルチローター)は機体外周に配置されたローターを高速回転させ、上昇・降下や前後左右移動、ホバリングや機体を水平回転させることが出来る。大きなエネルギー消費により、複数のローターを高速回転させ揚力を得て飛行するが、風の影響を受けやすく飛行の安定性を高めるため、フライトコントロールシステムを用いローターの回転数を制御し、機体の姿勢や位置を安定させている。
 操縦は送信機に備わるコントロールスティック等を操作して行う。
 ローターの数によってそれぞれ呼称が異なる(ローターの数  4:クワッドコプター、6:ヘキサコプター8:オクトコプター)。

 モーター性能を同一とした場合、ローターの数が多いほど故障に対する耐性が向上し、ペイロード(積載可能重量)が増える。

 ローターの回転方向は、時計回転(CW:クロックワイズ)と反時計回転(CCW:カウンタークロックワイズ)の方向で構成され、反トルクにより、機体の回転バランスを保っている。

1) 上昇、ホバリング、降下

 機体に備わる全てのローターを回転させ回転数を増加させていくと、機体重量以上の揚力を得ると上昇し始める。機体重量と揚力が釣り合い、対地高度が安定した状態を継続するとホバリングとなる。ホバリング状態からローター回転数を下げると降下する。

2) 前後、左右移動

 機体の前後左右移動は、その指示した側のローターの回転数を下げ、反対側のローター回転数を上げることで機体が傾き、ローター推力の合力が、指示した方向に傾くので、傾いた方向に機体が移動する。

3) 水平回転

 ローターの反トルクバランスを崩すと機体の水平回転が始まる。
 揚力を得ている状態で、右もしくは左回転を指示すると、指示した回転方向のローターの回転数が下がりトルクバランスが崩れ回転が始まる。

4) 回転翼航空機(マルチローター)と機体の動き

 回転翼航空機(マルチローター)を操縦する際に、機体の動きを指示するために用いられる用語として以下のものがある。

 ⚫ スロットル:上昇・降下
 ⚫ ラダー:機首方向の旋回
 ⚫ エルロン:左右移動
 ⚫ エレベーター:前後移動

(2)大型機(最大離陸重量 25kg 以上)の特徴

 回転翼航空機(マルチローター)の最大離陸重量 25kg 以上の大型機の特徴としては、以下のものが挙げられる。

 ⚫ 機体の対角寸法やローターのサイズやモーターパワーも大きくなり、飛行時の慣性力も増加し、上昇・降下や加減速などに要する時間と距離が長くなる。

 ⚫ 離着陸やホバリング時の地面効果等の範囲が広がり、高度な操縦技術を要する。

 ⚫ 飛行時機体から発せられる騒音も大きくなり周囲への影響範囲も広がる。