2) 規制対象となる飛行の方法
a. 昼間(日中)における飛行
無人航空機の操縦者は、昼間(日中。日出から日没までの間)における飛行が原則とされ、それ以外の飛行の方法(夜間飛行)は、航空法に基づく規制の対象となる。
「昼間(日中)」とは、国立天文台が発表する日の出の時刻から日の入りの時刻までの間を指す。
b. 目視による常時監視
無人航空機の操縦者は、当該無人航空機及びその周囲の状況を目視により常時監視して飛行させることが原則とされ、それ以外の飛行の方法(目視外飛行)は、航空法に基づく規制の対象となる。
「目視により常時監視」とは、飛行させる者が自分の目で見ることを指し、双眼鏡やモニター(FPV(First Person View)を含む。)による監視や補助者による監視は含まない(眼鏡やコンタクトレンズの使用は「目視」に含まれる)。
なお、安全な飛行を行うためにバッテリー残量を確認する目的等で無人航空機から一時的に目を離し、モニターを確認する等は目視飛行の範囲内となる。
c. 人又は物件との距離
無人航空機の操縦者は、当該無人航空機と地上又は水上の人又は物件との間に30メートル以上の距離(無人航空機と人又は物件との間の直線距離)を保って飛行させることが原則とされ、それ以外の飛行の方法は、航空法に基づく規制の対象となる。
「人又は物件」とは、第三者又は第三者の物件を指し、無人航空機を飛行させる者及びその関係者並びにこれらの者が所有又は管理する物件は該当しない。
また、「物件」とは、(a)中に人が存在することが想定される機器、(b)建築物その他の相当の大きさを有する工作物等を指す。具体的な「物件」の例は次のとおり。
車両等:自動車、鉄道車両、軌道車両、船舶、航空機、建設機械、港湾のクレーン 等
工作物:ビル、住居、工場、倉庫、橋梁、高架、水門、変電所、鉄塔、電柱、電線、信号機、街灯 等なお、土地や自然物(樹木、雑草等)などは、「物件」に該当しない。
d. 催し場所上空
無人航空機の操縦者は、多数の者の集合する催しが行われている場所の上空における飛行が原則禁止されている。
「多数の者の集合する催し」とは、特定の場所や日時に開催される多数の者が集まるものを指す。その該当の有無については、催し場所上空において無人航空機が落下することにより地上等の人に危害を及ぼすことを防止するという趣旨に照らし、集合する者の人数や規模だけでなく、特定の場所や日時に開催されるかどうかによって総合的に判断される。
なお、飛行許可・承認の取得の有無によらず、飛行予定経路下において想定していない「多数の者の集合する催し」が開催されることが明らかになり、飛行場所に第三者の立入り又はそのおそれのあることを確認したときは、直ちに当該無人航空機の飛行を停止し、飛行経路の変更、航空機の航行の安全並びに地上及び水上の人及び物件の安全を損なうおそれがない場所への着陸その他の必要な措置を講じなければならない。
具体的には、次のとおり。
⚫ 該当する例
祭礼、縁日、展示会のほか、プロスポーツの試合、スポーツ大会、運動会、屋外で開催されるコンサート等のイベント、ドローンショー(自社敷地内、無人の競技場内等、第三者の立入管理措置が行われていることが明白である場所での事前練習や企業向けの配信用撮影等を除く)、花火大会、盆踊り大会、マラソン、街頭パレード、選挙等における屋外演説会、デモ(示威行為) 等
⚫ 該当しない例
・関係者のみが参加する催し場所上空の飛行
・自然発生的なもの(信号待ちや混雑により生じる人混み 等)
また、多数の者の集合する催しが行われている場所の上空における飛行に際しては、風速 5m/s以上の場合は飛行を中止することや、機体が第三者及び物件に接触した場合の危害を軽減する構造を用意していることが必要である。
e. 危険物の輸送
無人航空機の操縦者は、当該無人航空機により危険物を輸送することが原則禁止されている。「危険物」とは、火薬類、高圧ガス、引火性液体、可燃性物質、酸化性物質類、毒物類、放射性物質、腐食性物質などが該当する。
無人航空機の飛行のため当該無人航空機で輸送する物件は、「危険物」の対象とならない。例えば、無人航空機の飛行のために必要な燃料や電池、安全装置としてのパラシュートを開傘するために必要な火薬類や高圧ガス、業務用機器(カメラ等)に用いられる電池が該当する。
f. 物件の投下
無人航空機の操縦者は、当該無人航空機から物件を投下させることが原則禁止されている。物件の投下には、水や農薬等の液体や霧状のものの散布も含まれる。無人航空機を使って対象物件を地表等に落下させることなく地上の人員に受け渡す行為や輸送した物件を地表に置く行為は、物件の投下には含まれない。


